「詞先」、「曲先」とは
ここでは、実際の作曲の現場で行われている
「詞先」、「曲先」というものについて解説していきます
「詞先」とは
歌詞を先に作って、
その後に、その歌詞に合うように、メロディを作っていきます
詞先のメリットは、
自分の伝えたいメッセージや意志を伝えることができますので
リスナーに共感を持ってもらえる可能性が高いことです
歌詞の持つ意味やストーリーがリスナーの心を掴みます
特に、自分の置かれている状況にマッチした歌詞は、
リスナーにとっての応援歌となり、いつまでもメモリアルソングとして大事にしてもらえます
デメリットは、歌詞に沿って作曲していくので、メロディに制限が出てきます
字数、イントネーションに合わせてメロディを作る必要があります
また、歌詞の世界に合うように曲が出来るので、作曲者にとっては自由が利かないんですね~
例えば、作曲者がバラード系の曲が得意だとして、歌詞がイエーイとかノリノリ系の歌詞の場合
作曲者はその歌詞にあったダンスナンバー系を作曲しなければならないという
制限が出てくるんですね
もちろん、作曲者はどんなジャンルでも対応できないとダメなんですが・・
「曲先」とは
メロディを先に作り、後から詞をはめ込む作曲の方法のことをいいます
メリットはメロディや曲調に全く制限を受けないことです
ただし、
コンペなどで、あらかじめ曲調などの制約を受けることもありますが・・
デメリットは、発音つまり濁音、清音、拗音、促音などの要素が
メロディにアクセントが付きますので、自分の加えたい言葉を入れられないといった
言葉の表現の幅が狭くなってしまいます
メロディのアーティキュレーションやフレージングに
丁度合致することにより、言葉の意味が伝わります
どうしても、メロディが先に出来ていると、
言葉のイントネーションが変な所についてしまうということが結構起こってしまいます。
イントネーションが逆についてしまって、
言葉の意味が別になってしまったり、字余り、字足らずといった
言葉とメロディが上手く合わないといったことが起こってくるんですね~
・キャッチーなメロディー
・みんなが楽しく踊れるようなリズム感のあるメロディ
・カラオケで誰でも歌えるような簡単なメロディ等と
歌詞よりメロディが重視されています
上記を意識して作るのに効率が良いのは「曲先」になるんですね~
そこで昨今では「詞先」でなく、「曲先」となっています
ですから、たとえメロディにマッチした言葉がはまっていなくても、
キャッチーなメロディやノリが良ければ
何でもアリという感じで成り立っちゃっているのが現状です