クマムシ『あったかいんだからぁ♪』を楽譜分析してみよう

数々のアーティストがカバーするほど今話題の

クマムシ『あったかいんだからぁ♪』を音楽理論を使用して楽譜分析していきましょう

楽譜はこちら→「あったかいんだからぁ♪ 楽譜」になります。

この曲の特徴は何と言っても
JーPOPでお馴染みの楽曲構造で作られていません
どういう事かと言いますと
本来の作りは、「Aメロ、Bメロ、サビ」というセクションが
昨今のポップスでは当たり前ですが
『あったかいんだからぁ♪』は「サビ、間奏」の繰り返しで出来ています

でも普通そんな単純な事したら、5分近くある長さを聴かされたら
さすがにリスナーは飽きてしまうのでは?

と思ってしまいます
しかし、みなさんも聴いていて
そこまで単調な曲とは感じなかったのではないでしょうか?
むしろPVを見ていても物語がしっかりあるような
感覚になったかも・・・と個人差はありますが
この曲はちゃんと、音楽理論を使って工夫がされています

それは、「転調」というテクニックです

えっ?今さらと、このサイトを勉強してきた方は思うでしょう
でも『あったかいんだからぁ♪』は明らかに
この「転調」が肝になっています
ては、具体的に見て行きましょう!

クマムシ『あったかいんだからぁ♪』楽曲構造解説

クマムシ『あったかいんだからぁ♪』楽譜説明図最初はイントロが4小節程ありまして
続いて「サビ、間奏」がループして行きます
でこのループする度にキーが半音ずつ上がります
1回目は「Cメジャーキー」
2回目は「D♭メジャーキー」
3回目は「Dメジャーキー」
4回目は「E♭メジャーキー」
とCからなんとE♭まで階段を上るように
規則的に転調して行きます
そしてですね~
勘の良い方は、もうお気づきだと思いますが
1回目の部分を1番と置き換えると
1から3回目までは1番~3番
4回目はラストサビと捉えると、しっかり曲の構造が見えてきます
また、3番からラストサビに入る直前で
ポップスには定番のDメロっぽいセクションが作られています
しかも、BPMが少し速くなって緩急を付けています
(BPM=105→BPM=114)
もちろんラストサビの手前で元のテンポに戻っています
分析すると、たったこれだけの事かもしれませんが
実は奥が深いです

そして、こういった手法を取るメリットは
一回だけ曲を最初から最後まで通して聴くだけで
誰でもメロディが口ずさんでしまうという現象(リフレイン効果)が起こります

これは、今まで転調と言ってきましたが
厳密に言いますと「移調」というカラオケでいう♯ボタンを
一回ずつ押していくという感じですので
メロディは、ほとんど変わりません
「サビ(歌)と間奏(楽器)」ですので
必然的に歌は覚えますし、移調することにより
ストーリーが展開する
という素晴らしい曲です
ですので、キャッチーなメロディや真似したくるフレーズなどは
こういった作り方も参考になると思います。
是非、編曲のレパートリーとして蓄積して置きましょう

とここまで、長くなってしまいましたので
ここからは、ポイントだけ解説していきます

まず、一つ目は間奏の部分が毎回違う(コード進行&メロディ)になっています

ここの部分が代えられている事により、新しさを感じさせます

二つ目はサビとなる部分のコード進行に音楽理論の醍醐味があります

では、一回目のサビを取り上げて見ます
サビ前半4小節
│C│Caug│C6│C7│
サビ後半4小節
│C│G♯aug│Am│Gm7 C7│
このコード進行の上に乗るメロディは全く一緒です
しかし、コード進行が若干違いますよね?
これは、興味深いですよね~
では早速、アナライズして見ますね
最初はトニックのCコードで同じですね

2小節目は「Caug、G♯aug」とコードが違いますね

これは、ジャズを勉強している方はすぐ分かると思います
が一応、解説します
まず、コードの構成音をそれぞれ書き出してみてください
(Caug=C、E、G♯)(G♯aug=G♯、C、E)
構成音は全く同じですね
つまり、並びが違うだけ(転回している)

オーギュメントコードはジャズの世界では
長3度ずつズラしてアドリブをするということから
ピンときた方は流石です

では、なぜこんな事をしたのか
それは次にくるコードにも関係してくるのですが
ここでは一先ず、ベースラインが変わることにより
動きが出るということにして置きましょう

3小節目はこれまた「C6、Am7」とコードが違いますね

しかしこれも、構成音を分析すると同じ音で出来ています
転回しているだけです
このコード同士は代理コードとして有名ですので覚えて置きましょう

そして、最後の4小節目は
5小節目のFコードに「ツーファイブ」するか?しないか?の違いだけです

Ⅱm7を挟むと少しオシャレになります
またC7が8分前にクッているので勢いがつきます
前半と後半でメリハリが出ています
※ちなみにC7コードはセカンダリーコードとして
一時的にFメジャーキーへ部分転調しています
4小節の固まりで見ると
前半は、ベースがルートのC音
内声が5度→♯5度→6度→7度と半音上昇します
後半はベースの音が前半の内声のような動きをします

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