「ロビンソン」のコード進行を分析してみよう

今回は前回に引き続きスピッツの楽曲を分析していきます
曲は「ロビンソン」でコード進行をアナライズしていきましょう

この曲は、全体的にマイナー調の曲として主で作られていますが、
すべてのセクションが、マイナーキーではなく、
メジャーのキーもうまく散りばめられた構成をされていますので、
その部分の効果的な使い方なども勉強していきましょう

イントロ:F♯マイナー

イントロ説明図Ⅳ△7│Ⅲm7│Ⅵm7(11)│Ⅵm7│×4回リピート
よんのコード乃ち、サブドミナントから始まり、最終的に
イレブンスを挟んでトニックマイナーに解決しています
ここの11thというのは難しいテンションというイメージというよりは

Ⅵm7sus4のことと思って解釈した方が、簡単です

そもそもマイナーにはサスフォーコードはありませんので
表記上ややこしく見えてしまうんですね
イントロの特徴はギターのアルペジオのフレーズが
美しいサウンドを生み出しています

Aメロ(ヴァース):Aメジャー

Aメロ説明図Ⅰ│Ⅱm7│Ⅴ│Ⅵm7│Ⅳ│Ⅰ│Ⅳ│Ⅴ│
このコード進行は「空も飛べるはず」のAメロと一カ所しか変わらない
スピッツの王道Aメロコード進行です
違う所は7小節目のⅣがⅡ(7)セカンダリーコード(ダブルドミナント)
になっている所だけです

ただ、気を付けてほしいのが、そのままコード表記だけを見ると
別物に見えるということです

これは、よくみなさんが勘違いされる所ですので、説明しますね
まず「空も飛べるはず」はキーがCです
そしてこの「ロビンソン」はキーがAです
ですので、一見コードの英字を見ますと、どこが一緒なの?
となるんですが・・

今まで解説しているダイアトニックコードをローマ数字に置き換えてあげると
単純に短3度「トランスポーズ」されたということに気付くんですね

いわゆるカラオケでいうキーコントロール+-3した
コード進行と分析できるかどうかなんですね
もちろん、メロディ、リズム、などは違いますので、丸々同じということでは
ないですので、ご注意を!
あくまで、コード進行!つまり雰囲気が似ているということです
また後にも分析しますが、「チェリー」のAメロもまた、このコード進行を
モチーフにして出来ていますので、確認してみましょう

Bメロ(ブリッジ):Aメジャー(F♯マイナー?)

Bメロ説明図Ⅲm7│Ⅵm7│Ⅱm7│Ⅴ│Ⅲm7│Ⅵ7│Ⅱm7│Ⅴ7sus4 Ⅴ7 Ⅲ7sus4 Ⅲ7│
ここの部分はAメロの明るいのどかな雰囲気とは変わって
平行調のマイナーキーに転調?
と思いきやAメジャーのダイアトニックコードの
マイナーコードを中心に暗い雰囲気を演出していますが「F♯マイナーには転調していません」

ただ、Aメジャーかと言われると
微妙な感じの中途半端な決めきれないコード進行です

というもの、ドミナントコードは4小節目と8小節目の前半で出現するのですが
肝心のトニックは出てきません

ポイントは前半4小節は、ほぼマイナーコードだけが、連結構成されているという所と
6小節目のセカンダリーコードによる部分転調
そして最後8小節目の1拍ずつの7thsus4とドミナントセブンスの連続進行です

この最後のⅢ7によって、
やっぱりこのBメロのコード進行はAメジャーと確信できる所です

Ⅲ7は次のサビのF♯マイナーに対するドミナントコードですので、
ようやくここで、平行調に転調するということが起こるんですね
奥が深いですね~

Cメロ(サビ&コーラス):F♯マイナー

Cメロ説明図Ⅳ│Ⅳ/Ⅴ│Ⅲ7│Ⅵm7│Ⅳ│Ⅴ│Ⅲm7│Ⅲm7│
前半4小節一緒│Ⅳ△7│Ⅴ│Ⅵm7│Ⅵm7│

Cメロは定番の「ヨン・ゴ・サン・ロク」のコード進行を基に
いろいろと少しずつ崩してコード進行を組み立て
ています
2小節目の分数コード
ベースだけが定番のコード進行を弾き、ギターなどの和音は
最初と同じコードの弾きっぱなしという少しオシャレな感じになります

ミスチルの「HERO」ではこの分数コードがひっくり反って使用されています
ベースは一定で、和音の分子を定番のコード進行にしています

そして3小節目はⅢm7でなく、ドミナントコードにして型を変形しています
4~8小節目は最後の8小節だけ黄金パターンを弾かないようにそもままⅢm7にしています
サビが終わる4小節前はこれまた、今度はⅢm7の連続をⅥm7の連続に変換しています
ですので、結局定番と言われている

「ヨン・ゴ・サン・ロク」そのものは一回も使用しないんですね

アレンジで、工夫しているということが、この「ロビンソン」サビの特徴です
ここで、参考になるのは、定番のコード進行なんだけど、
どこかちょっと違うスパイスが施されている
ということです

エンディングは│Ⅱm7│Ⅲm7│Ⅵsusu4│Ⅵ│となっており
最後の解決がなんと!マイナーではなくメジャーで曲が終わっています

サビがマイナー押しでしたので、曲の印象はマイナー感が強いのですが・・

ここの特徴は、ラスト2小節に素敵なドラマが演出されています
サスフォーで浮遊感を出しながらも少し切なくも、最後は明るく曲を締めているので、
マイナーで解決するより、勇気が湧いてくるといいますか
新しい恋をしようじゃないか!みたいな前向きになれる雰囲気を
リスナーは感じることが出来ます

是非、ここの部分は、例えば失恋ソングなどで
悲しいマイナーの曲で書かれている所を、
最後に「でも頑張ろう」みたいなメッセージを届けたい場合は
このサスフォーの使い方を参考にして、
メジャーキーに転調してそのまま曲をフェードアウトしてみましょう

新着情報

キーワードから記事を探す