6thコードとは
ここでは「6thコード」について勉強していきましょう
ではそもそも6thコードの構成音はどうなってるんでしょうか?
簡単に言ってしまえば、「トライアドコードに6度の音を加えた4和音」だと
思って頂ければ、導くことができます
つまり(ルート、3度、5度の三和音+6度)ということですね
そして、6thコードというのは、基本的には「短6度というものは使用しません」
長6度しか使用されないんですね
どうしてかと言いますと、みなさんは、テンションコードの分類で
アボイドノートというのを習いましたよね
でもし、短6度をトライアドに代入してしまうと
完全5度と半音でぶつかってしまいますよね
あえてコードの機能を崩す場合は別ですが・・
ということから、
6thコードはバリエーションが2種類しかないということです
メジャーとマイナーで1種類ずつ
まずメジャーのシックスから考えて行きましょう
メジャーのシックスコードの場合は、例えばキーがAとするとA6
ではどういう時にこのコードを活用するのでしょうか?
ここが大事ですよね
ただ単にコードの構成音を覚えただけでは、実際に役に立ちませんからね
活用例1:Ⅰ△7の代わりに使用する
活用例2:Ⅳ△7の代わりに使用する
活用例3:ボサノバのバッキングで使用する
活用例4:Ⅰ△7と併用してトップノートを動かしてメロディを演出する
活用例5:ラインクリシェの一部として使用する
など等、他にもありますが、これが代表的な使い方ですので、覚えておきましょう
そして、
一番押さえてほしいのがメロディとのバッティングです
Ⅰ△7って楽譜に表記されていても、メロディの解決する音がトニックの音の場合
メジャーセブンスの音とメロディが半音でぶつかってしまいますので
割と良い響きとは言えないサウンドになってしまうんですね
ですので、この不協和音を狙っている以外は、
この楽譜に表記されているⅠ△7をⅠ6に置き換えてあげる必要があるんですね
特に、ポップスなどの音楽の場合はメロディが顔ですから
コードのボイシングには気を付けなければなりません
ここまでが、メジャーのシックスコードになります
Ⅴ7もあるじゃないかと思われた方は、素晴らしいですが・・
実用的ではないんですね
例えば、Ⅴ7の代わりにⅤ6を入れてあげてもトライトーンを含んでいないため
機能&役割から見ると、ドミナントコードの働きをしてくれません
なのであまり意味がないんですね~
マイナーのシックスコード
①m7から変化した場合
これは、Ⅱm7、Ⅳm7などをⅡm6、Ⅳm6に置き換えるということです
言い換えれば使えるスケールがドリアンスケールの場合ということです
②Ⅰm△7から変化した場合
こちらの場合は、長6度、m3度、長7度の音を含むメロディックマイナースケール
から派生したダイアトニックコードⅠm△7の代わりとしてⅠm6を使用します
ナチュラルマイナーとハーモニックマイナーは長6度でなく「短6度」ですので
Ⅰm6というのは「メロディックマイナースケールが対応」している
ということが分かります
ここまでが、一応マイナーシックスです
これ以上解説しても、どんどん難しい話になってしまいますので
なんとなく理解してもらえればマイナーの場合は大丈夫です
といかがだったでしょうか?
6thコードだけでこんなにも、色々な角度から捉えることが出来るんですね
実に音楽理論というのは、奥が深いですが理解すると表現の方法が
一つのコードだけでも、たくさんの手段が見いだせるということです