「ビバップスケール」の仕組みと使い方について
ビバップスケールとは、
表拍にコードトーンがくるように便宜上、既存のスケールを調整して作られました。
どういうことかといいますと、
例えば、ミクソリディアンスケールをそのまま弾くと7音構成で一個ずれます。
そこで7度とルートの間にアプローチノートを1音加えます。
すると、ルートから順番にこのビバップドミナントスケール(ミクソリディアンビバップスケール)を弾くと、
表拍すべてにコードトーンが並び、裏拍にアプローチノートが並びますので、
綺麗なビバップフレーズが弾けるお手軽なスケールになります。
表拍にコードトーンがくるようにリズム調整しますので、ルートから弾く必要はありません。
詳しくはこちらのレッスン記事→『ビバップスケールフレーズをストックしよう』で解説しています。
しかし、使い方に制限があるデメリットもあります。
表拍にコードトーンがくるように作られていますので、
半拍ずれるとコードトーンがそのまま全部、裏拍にきますのでアクセントの位置がずれます。
ですので全て8分音符で表拍にコードトーンがくるように休符などをつかって調整したりする必要がでてきます。
普通のスケールのように適当に弾いたり自由に使えません。
しっかり自分のリズムを意識して、常に拍のどこにいるのか把握する必要があります。
ただ、仕組みと使い方を理解していると
順番に弾くだけでコードトーンとアプローチノートがバランスよく弾けるので、
使い方に慣れるとジャズのアドリブ法方の一つとして重宝します。
実際のジャズスタンダード曲で使用した演奏例は私の著者本である
【ジャズギタリストもビバップドミナントスケールを使いこなす】で詳しく解説しています。
本書は、ビバップドミナントスケール(ミクソリディアンビバップスケール)の様々な使い方やアイディア
実際のジャズスタンダード曲で使用する方法等、
ビバップドミナントスケール(ミクソリディアンビバップスケール)に焦点を絞って詳しく解説しています。
ビバップスケールの種類について
種類はたくさんあるのですが、
ビバップドミナントスケール(ミクソリディアンビバップスケール)以外は実際にあまり使用されません。
ですので、一応名前と仕組みだけを2種類
「アイオニアンビバップスケール」と「ドリアンビバップスケール」だけを紹介しておきます。
アイオニアンビバップスケール構成音
アイオニアンビバップスケールの構成音は
アイオニアンスケールの5度と13度の間にアプローチノートを入れます。
【R,9,M3,11,5,♯5,13,M7】
アイオニアンビバップスケールの使い方は
「トニックコード」の上でリズムに気をつけて弾きます。
ドリアンビバップスケール構成音
ドリアンビバップスケールはビバップドミナントスケール(ミクソリディアンビバップスケール)と同じく
7度とルートの間にアプローチノートを入れます。
【R,9,m3,11,5,13,m7,M7】
ドリアンビバップスケールの使い方は
「Ⅱm7のサブドミナントコード」の上でアクセントに気をつけて弾きます。
「ビバップスケール」の仕組みと使い方について簡単に解説してきました。
ジャズのアドリブ方法の手段の一つとして使えるようになると
アドリブの幅がひろがりますので参考にしてみてください。