偽終止とは
前回から代理コードを使って基本の終止形のコード進行を少し変形させてきました
で前回はドミナントモーション(ドミナント終止)のドミナントを代理で置き換えましたね
今回はドミナントは変更せずにトニックの方を代理コードで当てはめていきましょう
では復習も兼ねてトニックコードの機能を代理する和音として何があったでしょうか?
そうですね!Ⅲm7とⅥm7でしたね
ですので、バリエーションが2種類増えます
偽終止とは
ドミナント終止がドミナントからトニックに解決することでした
それがドミナントからトニックに解決でなくトニックの代理和音に解決する
というこの進行のことを偽終止といいます
いつわりと書いて終止の前に偽が付きます
サウンドはドミナントが来た時に、リスナーは、どうせトニックのⅠに解決するんだろうと
自然に予測する所に、良い意味で裏切ってあげることで効果を発揮します
偽終止は、一般的に曲の最終的な終止部分には用いられることはあまりありません
というのも、やはり安定するコードが代理コードであるため
完璧な解決感というのは得ることはできません
曲の最終的な終止感を出すには、曲の調の主軸コードⅠで終わることにより
曲が終わったと感じることができます
実際に代理コードを当てはめると
Ⅴ7→Ⅲm7:不安→安定
Ⅴ7→Ⅵm7:不安→安定
このようになります
また、コードの引き出しが増えましたね
こちらの偽終止は基本的にどこでも使用することが可能ですので
色々な曲のコード進行を分析すると使い方が分かってきます
例えば、敢えてここでトニックに解決するフリを見せて偽終止を使い一回リスナーを
油断させて置いた所で
逆にリスナーがもうちょっと曲を聴きたいなぁと思った所で
曲を終わるようにトニックで解決してあげると
リスナーは、また最初から曲を聴きたいと思うようになります
そうすることにより、曲の再生リピート率が上がったりします
というような効果的は使用方法などがたくさんありますので
既存の曲の分析は非常に大事になってきます
初めは、なかなか分析することは敷居が高いですが
少しずつでも続けて行けば、だんだんと作曲者の意図が分かってきますので
これからゆっくり、このレッスンでも実際の曲を分析して行こうと思いますので、
一緒に頑張っていきましょう
とちょっと深い話まで解説してきましたが
偽終止というのがどういったものが理解できたでしょうか?