トニックフレーズ:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックスケールフレーズ17個
まずアイオニアン・ペンタトニックスケール=リディアン・ペンタトニックスケールについて
スケール構成音「ドレミソシ【R,2(9),M3,5,M7】」
覚え方は 「コードトーン(ルート、長3度、完全5度、長7度)+長2度(長9度)」
そして使い方はスケールとして使う意識を少し持ちます。
これは、例えばコードトーンにテンションで弾くと捉えてしまうとどうしてもアルペジオフレーズのワンパターンになってしまう傾向があります。
しかし、スケールとして捉えると、アルペジオ以外のフレーズも作りやすくなります。
ですので、音の覚え方はコードトーンにテンションが覚えやすいのでおすすめですが、
使い方はスケール音を使ってフレーズを作るイメージの方が幅が拡がります。
もちろんアルペジオフレーズも紹介していきますがスケールとして捉えたメリットも味わっていただけたらと思います。
フレーズ対応コード:I△7、IV△7
アイオニアンペンタトニックスケールとリディアンペンタトニックスケールは同じ構成音になっています。
トニックフレーズとしてだけでなくサブドミナントのIV△7でもそのまま使えるフレーズになっています。
よくジャズ教則本でトニックフレーズをIV△7でも4度の音がフレーズに入っていなければ使えるという裏付けを証明しています。
それでは、早速実際のフレーズをみていきましょう。
フレーズ1:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ1
このフレーズ1は結構、トニックフレーズとして使われている定番フレーズですが、Cアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをルートからそのままM7度まで上昇しているだけです。
1個のフレーズを別のポジションでも弾けるように練習する習慣をつけてもうらために別ポジションも示しています。
フレーズ2:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ2
フレーズ2もトニックフレーズとしてよく耳にすると思いますが、Cアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをM7度からそのままルートまで下降しているだけです。
まさにスケールをそのまま弾くだけというメリットを感じるフレーズです。
フレーズ3:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ3
このフレーズ3はフレーズ1のスケールをそのまま上昇するフレーズの前に1音(M3度)追加しているだけです。
この内容はジャズの新たなアドリブ方法の一つとして作成させていただきましたジャズギター教則本
【様々なスケールをペンタトニックの5音に短縮して考えるジャズアドリブ方法】の一部を抜粋して紹介しています。
また、コンセプトを使用して簡単にサブドミナントマイナーコードに対応する方法とかも解説しています。
→【様々なスケールをペンタトニックの5音に短縮して考えるジャズアドリブ方法】
フレーズ4:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ4
このフレーズ4は5度の音からCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのままオクターブ下の5度まで下降しているだけです。
フレーズ5:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ5
このフレーズ5はM3度の音からCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのまま5度まで下降しているだけです。
フレーズ6:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ6
このフレーズ6は2度の音を弾いてからM7からCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのまま5度まで上昇しているだけです。
フレーズ7:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ7
このフレーズ7はM3度の音を弾いてからルートからCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのまま5度まで下降しているだけです。
フレーズ8:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ8
このフレーズ8はM3度の音を弾いてからルートからCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのまま3度まで下降しているだけです。
フレーズ7が5度まで下降でしたがフレーズ8は次のスケール音3度まで下降させているフレーズです。
フレーズ9:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ9
このフレーズ9はM3度から9度(2度)までCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールを上昇していますが、ルートの音だけ飛ばして弾いていません。
スケールをただ上昇させるだけでもフレーズを作れますが音を抜くことでも新たなフレーズが作れます。
フレーズ10:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ10
このフレーズ10はルートからアイオニアン(リディアン)ペンタトニックスケールをそのままM3度まで下降しているだけです。
フレーズ11:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ11
このフレーズ11はM3度からCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールを上昇しますが最後の2音はスケール音の順番が入れ替わっています。
フレーズ12:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ12
このフレーズ12は休符を入れてCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールの構成音を使っています。ポイントはM7度の音をペダル音にしている所です。
スケールをそのまま上昇、下降という使い方ではなく構成音からフレーズを組み立てています。
フレーズ13:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ13
このフレーズ13はフレーズ12の最初の休符部分に5度の音を加えただけです。
休符がある場合と比べて印象が少し変わります。
フレーズ14:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ14
このフレーズ14はフレーズ13にさらにC△7のアルペジオを追加しています。
ただのC△7アルペジオフレーズでも組み合わせると立派なフレーズになります。
フレーズ15:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ15
このフレーズ15は一見複雑そうに見えますが5度の音からオクターブ下の5度までCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールをそのまま下降しているだけです。
複雑フレーズに見えるテクニックとして譜割を色々変更しています。
つまり、ただスケールを下降するだけでも譜割を工夫するだけでフレーズらしく聴こえやすくなります。
フレーズ16:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ16
このフレーズ16は5度からアイオニアン(リディアン)ペンタトニックスケールをルートまで下降してそこからまた最初の5度まで戻っていきます。
フレーズ17:アイオニアン(リディアン)・ペンタトニックフレーズ17
このフレーズ17は前半2拍でM3度から9度(2度)までCアイオニアン(Cリディアン)ペンタトニックスケールを上昇していますが、ルートの音だけ飛ばして弾いていません。
後半2拍はM7度からC△7のアルペジオを弾いています。
ここまでペンタトニックの5音に短縮して考えるアドリブジャズの一部内容を解説しましたがいかがでしたでしょうか?
たった5音に着目して譜割だったり弾く順番を変える、アルペジオと組み合わせる等少し工夫しただけで色々なトニックフレーズを簡単に作れたと思います。
また作ったフレーズが実は定番フレーズだったというフレーズもありましたがフレーズの仕組みを理解したことにより忘れにくい印象的なフレーズになっていませんか?
フレーズの意味がわかると自然と自分のアドリブストックフレーズになりやすいと思います。